東京の真ん中でも、ご飯が食べられない。調査から見える子どもの貧困
「こども宅食」に救われた人たちの声とは。
(BuzzFeed News 2018年04月24日)

皇居の北側にあり、東京大学や東京ドームを擁する東京都文京区。人口19万人のこの街では、約1千世帯が貧困状態にあるという。

2017年から始まった、貧困世帯の子どもたちの家庭に食料を直接届ける「こども宅食」の取り組みでは、文京区内の150世帯を対象に10月から計3回にわたって、食料品を提供してきた。

このプロジェクトを通じ、そうした支援を受ける人たちの貧困の実態が明らかになった。

●そもそも「こども宅食」とは…?

「こども宅食」とはその名の通り、低所得世帯(児童扶養手当、就学援助受給世帯)にいる子どもたちの家に直接、無料で食料を届ける仕組みだ。

認定NPO法人フローレンスやNPO法人キッズドア、村上財団や文京区などの6団体が、コンソーシアム(共同事業体)としてプロジェクトを続けている。企業やフードバンクなどの協力団体も10あるという。

届ける食料はダンボール1箱分(約10キロ)。協力団体から提供された飲料や米、レトルト食品、お菓子などが詰められている。高齢者住宅に宅食をしている協力団体のネットワークを生かし、直接配送をする。

人が訪問をして食料を「手渡す」ことで、子どもたちや保護者と直接コミュニケーションが取れることが特色だ。それぞれの家庭が抱える課題を「見える化」することができるからだ。

運営資金は「ふるさと納税」で担っており、初年度は8225万円が集まった。

●「貧困世帯」は一括りではない

初年度は10月から、2ヶ月に1度の配送を実施した。

児童扶養手当と就学援助を受給している世帯に向け、文京区が手紙を配布。匿名性を担保できるようにLINEなどを通じて希望者を募り、450世帯中抽選で選ばれた150世帯が対象となったという。・・・(つづく)

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