生活保護家庭の子どもは大学進学ダメ…?日本の貧困と教育格差の現実
NPO法人もやい理事長 大西 連

(現代ビジネス 2018年6月1日)

◆生活保護家庭の子どもは大学進学できない?

今国会において、「生活保護家庭の子どもの大学進学」に関しての議論がおこなわれている。

生活保護家庭の子どもの大学進学については何度か書いたことがある。簡単に言うと、以下の問題がある。

・生活保護世帯の子どもの大学進学は制度的に認められていない。(働ける人はまず働くと言う原則があり大学進学は考慮されていない)

・例外的な措置として「世帯分離」という方法をおこなうことにより大学進学を可能にしているが、この方法は子ども本人や生活保護世帯に負担がくるものである。

・実際に子どもが大学進学をすると子ども分の支給額が減額され(世帯によっては6万円以上減額されることも)、子どもは学費を奨学金で全額まかない、自分の生活費をアルバイトで稼ぐ生活を強いられる。

・これらの実態により、生活保護世帯の大学進学は19.2%であり、一般世帯が53.9%であることを考えると大きな差が開いてしまっている。

 
・2017年は生活保護家庭の子どもが大学進学できる社会にしよう!(大西連) – Y!ニュース https://news.yahoo.co.jp/byline/ohnishiren/20170107-00066348/

・生活保護家庭の子どもの大学進学ダメ問題は解決に向かうのか 審議会の議論がダメなので整理します(大西連) – Y!ニュース https://news.yahoo.co.jp/byline/ohnishiren/20170909-00075540/

この「生活保護家庭の子どもの大学進学」について、政府は今国会で「進学準備給付金」という新しい制度をつくり、支援をするとしている。

続きは、↓
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55865