いつもキッズドアをご支援いただき、本当にありがとうございます。
今月号は東北事業部長の對馬(つしま)からメッセージをお送りします。
キッズドアは東日本大震災以降、東北での活動を続けて参りました。現在仙台の事務所では「タダゼミ(中3)」「ガチゼミ(高1~高3)」など5つの学習会を開いています。ここに保護者の声をいくつかご紹介します。
「震災後、実親と再婚相手からネグレクトされていた孫を、祖父である自分が引き取りました。最初は家族とも会話もできませんでしたが、最近はかなり落ち着いてきました。私が高齢で持病もあって働けないため、いつまで孫の面倒を見られるか不安を感じて区役所に相談に行ったところ、キッズドアを紹介してもらえました。他人と関わること、コミュニケーションがとても苦手な子なので、学習会に参加することで普段の生活では出逢えない様々な人々と交流し、未来を切り開く力を養って欲しいと願っています。」(Aさん)
「複雑な家庭環境のため、いつからか家出や問題行動が目立つようになり、警察のお世話にもなったこともあります。そのため私自身も落ち着いて仕事に就くことができず途方に暮れていましたが、こちらに通うようになってからは勉強に前向きになり、最近は家に帰ると先生たちの事を楽しそうに報告するようになりました。このように週に何度も利用できる学習環境があって本当に感謝しています。お正月はキッズドアが休みだからつまらないなんて言っていました。」(Bさん)
仙台の学習会は、何年も継続的に、兄弟で利用するご家庭が多いというのが特徴です。上の子が卒業しても弟や妹が近況報告をしてくれたり、中学の時にやんちゃだった子が大人びていく成長の過程を見たりできるのは、とても嬉しいものです。
▼安心して学習できる場所、応援してくれる温かい人たちがいるからこそ、素直に自分の力を発揮できる
今年の高校3年生の中には、推薦入試ですでに進路決定している生徒もいますが、2月に二次試験や私立入試が控えている子もいます。
秋以降に登録した生徒は勉強期間が少なくてとても不安でしたが、ボランティアとの二人三脚で必死に頑張った成果もあり、僅か2か月間で成績はぐんぐん上昇。以前は模試で3割程度しかできなかったのが、6割~7割取れるようになったのでとても驚いています。
まだまだ受験シーズンは続きます。
今日も大雪の中、入試を直前に控えた中学3年生がたくさん自習室に来ています。
中学生も高校生も、日々、自分と向き合い戦っています。
2018年も温かいご支援をよろしくお願いいたします。
http://www.kidsdoor.net/otona/kif.html
(NPO法人キッズドア東北事業部・對馬 良美) |