高校生支援事業「Reline(リライン)」は、6月23日 足立区に開講しました。

Reline(リライン)」という名前には、2つの意味が込められています。

1つは、「再びスタートラインへ」。
今まではどのように頑張ればいいのか分からなかった方も、Relineがスタートラインになるようにここから一緒に頑張りましょうという意味を込めて。

2つ目は「再び繋がる」。
Relineでの学びや人との出会いが夢への懸け橋となるようにという想いを込めています。

●なぜ、高校生支援が必要なのか

キッズドアは、2015年8月から足立区の委託を受けて、中学生の高校進学のための居場所型学習支援を行ってきました。支援した中学生は全員高校へ進学を果たしたものの、進学した生徒の約3分の1が高校を中退したことがわかりました。

ひとり親家庭でダブルワークの母親となかなか会えない、自分より下のきょうだいが複数いてめんどうをみないといけない、アルバイトで忙しいなど、家庭の事情や経済状況などの理由から、悩みを抱えたまま親や周りの大人に相談できず、高校に通えなくなるケースが少なくないことがわかり、高校に進学しても引き続き相談できる大人がいる居場所が必要であることを痛感しました。

 

●将来の夢のためにステップアップする学びの場

「Reline(リライン)」には、学習するための学習スペースと、テレビやテーブルのあるだんらんの場所があり、毎回、手作りの軽食を出しています。

通常、週3回、午後4時からオープンしており、夏休みは午後1時半からオープン。21時まで開講しているため、部活やアルバイトで遅くなっても大丈夫です。

生徒たちは、自分のやりたい学習をするのも、学校や友人との悩みを話し合うのも、将来の進路についてスタッフやボランティアさんと相談するのも自由。学校の勉強にとらわれず、将来の夢のために何が必要なのかを考え、自主的に行動します。

生徒たちの学びの様子をいくつかご紹介します。

 

【商業高校に通うAさん】
家にはパソコンがなく、Relineに通いだしてからパソコンの練習をしています。1ヶ月でタイピング速度が上がり、F判定からE判定になりました。A判定にはまだ時間がかかりますが、夏休み中に頑張って判定をひとつでもあげたいです!

 

【保育士を目指すBさん】
今までピアノ教室に通ったことがなかったのですが、7月にピアノが寄贈されて実際にピアノの練習ができるようになりました!

ピアノに興味がなかった子ともピアノを通して会話が増えました。これからたくさん練習したいと思います。

電子ピアノは、カシオ計算機株式会社様からご寄贈いただきました。

 

【将来の夢を見つけようと頑張るCさん】
私はまだ将来の夢が決まっていません。
ただ絵を描いたり、物を作ったりするのが好きなので、趣味を活かした仕事ができるといいなと思っています。
まずは自分でどこまでできるのかを試したいと思い、今はLINEスタンプ作りをしています。チームで一つのことに取り組むのは予想以上に難しいですが、それも勉強と思っています。

 

【開講日】月・金・土の週3回。
【開講時間】月・金:16:00~21:00 土:13:30~21:00
※開講時間が21時までなので、部活やアルバイトで遅くなっても大丈夫です。