7月1日(日)、セシオン杉並にて、杉並ユネスコ協会主催講演会「日本の子どもの貧困〜多様な人が支える学習支援」(共催:杉並区教育委員会)にて、事務局長・松見が講演を行いました。
40名ほどの参加者には、都議会議員や区議会議員、地元で子ども食堂を行っている人など、問題意識の高い方も多く参加されていました。
まず、事務局長・松見が、日本の子どもの貧困問題とキッズドアの活動全般について、データをふんだんに使い、生徒や保護者へのインタビュー映像をまじえながら説明しました。
SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)として「誰も取り残さない」という考えが提示されており、キッズドアもその考えで活動していることをお話しました。
事務局長 松見 幸太郎
次に、キッズドアの学習会のボランティアさん2名がお話されました。
社会人ボランティアさんは、塾で教えることが楽しかった経験から、勉強を教えることで社会の役に立ちたいと思っていたところ、キッズドアの学習会の存在を知り、ボランティアを始めたと話されました。
「勉強するのは当たり前という環境で育ったため、そのように考えていたが、子どもたちに接しているうちに、自分はとても狭い考えにとらわれていたことに気づきました。
子どもたちの顔と名前を覚える、腕組みや足を組んだりして圧迫感を与えない等々、ボランティアをしている時に様々な点に気をつけています。子どもたちにどのように寄り添うとよいのかいつも考え悩みながら、ボランティアをしています。」と語りました。
社会人ボランティア 大澤 祥子 氏
たくさんの学習会で活躍している学生ボランティアさんは、「最初は緊張の連続でしたが、話を聴くことに徹してみたら上手くいくようになりました。基本的なことが分からない子どもが多かったですが、分からないところまで戻って徹底的に指導するようにしました」と語りました。
その結果、「聴く力」が向上した、「伝わることば」で伝えていくことをするようになった、「正しいことを言うから聞いてくれる」のではなく、「あの人が言うから聞く」ということが分かり、信頼されることを意識するようになった等、自分自身にも大きな変化があったそうです。
学生ボランティア 伊藤 優希 氏
最後の質疑応答では、「学校教育についてどう思うか」「財源はどうしているか」「行政との繋がりについて」等々、様々な質問についてボランティアさんも交えた活発な意見交換があり、当初の予定より時間もオーバーし、関心の高さがうかがえました。