子どもの家庭背景による学力格差は根深い――学力の追跡的調査の結果から考える

子どもの家庭背景による学力格差は根深い――学力の追跡的調査の結果から考える
中西啓喜 / 教育社会学

(シノドス 2018年10月23日)

1.はじめに

2018年8月2日、大阪市の吉村洋文市長が、文部科学省が実施する全国学力・学習状況調査(以下、「全国学テ」と表記)の数値目標を市として設定し、達成状況に応じて教員の手当を増減させる人事評価の導入を検討すると発表したことが話題になっている。

そこで本稿では、改めて、学力の獲得がいかに子どもの家庭背景によって「根深く」左右されているのかについてデータを示していく。そして読者には、データを見たうえで、こうした教育への介入が適切な方向であるかどうかについて考えるきっかけにしていただければ幸いである。
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家庭の貧困が低学力招く キッズドアが独自調査

家庭の貧困が低学力招く キッズドアが独自調査
(教育新聞 2018年10月3日)

東京都内で低所得家庭向けの無料学習会を運営するNPO法人のキッズドアが10月2日、文科省で記者会見し、独自に実施した調査に基づき、学習会に参加する家庭の世帯年収が平均300万円余りと低く、貧困が子供の低学力を招いていると指摘した。
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子供の貧困、対応分からず 教員の半数、NPO調査

子供の貧困、対応分からず 教員の半数、NPO調査
(教育新聞 2018年9月21日)

貧困状態の子供を見つけたときに「十分な対応を取れるか分からない」と答えた教員が半数に上ることが、認定NPO法人「フードバンク山梨」(米山けい子理事長)の調査で分かった。米山理事長は9月20日、文科省を訪問し、林芳正文科大臣と宮川典子大臣政務官に大学の教職課程に貧困に関する科目の導入を要望した。
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子どもの貧困対策に何が必要?

子どもの貧困対策に何が必要?
(ベネッセ教育情報サイト 2018/08/03)

夏休みも真っ盛りですが、学校給食がないため子どもに十分な栄養を取らせることができずに心を痛めている保護者も、少なからず存在します。子どもの貧困対策は、単に個々の家庭の問題にとどまらず、「貧困の連鎖」が格差を固定させ、結果として福祉等のコスト増大を招くなど、社会全体にとっても取り組むべき課題です。何より、子どもの将来が生まれ育った環境によって左右されることがあってはなりません。
現状と課題を、7月に開催された内閣府の「子供の貧困対策に関する有識者会議」をもとに、探っていきましょう。 続きを読む “子どもの貧困対策に何が必要?”

大人の「あたりまえ」と子どもの「あたりまえ」は違う。子どもの目線から見た貧困

大人の「あたりまえ」と子どもの「あたりまえ」は違う。子どもの目線から見た貧困
野口由美子
株式会社aegifフェロー、子どもの貧困対策センター「あすのば」PRボランティア
(Huffington Post 2018年08月06日)

今年は、子どもの貧困対策法が成立して5周年になります。子どもの貧困対策センター公益財団法人あすのばは、子どもの貧困を子どもの目からも捉えようと当事者の高校生・大学生らや保護者にアンケートを行い、結果を「子どもの貧困対策2.0に向けて 法成立5周年・あすのば設立3周年のつどい」(2018年6月東京・代々木にて開催)で報告しました。 続きを読む “大人の「あたりまえ」と子どもの「あたりまえ」は違う。子どもの目線から見た貧困”

居場所利用の子、自己肯定感上昇 内閣府 沖縄貧困対策で調査

居場所利用の子、自己肯定感上昇 内閣府 沖縄貧困対策で調査
(琉球新報 2018年7月7日)

 【東京】福井照沖縄担当相は6日の会見で、内閣府沖縄担当部局が進める沖縄子どもの貧困緊急対策事業についての2017年度のアンケート結果を発表した。「子ども食堂」などの居場所を利用した子どもに「来て良かったと思うか」を尋ねたところ、73・0%が「そう思う」と回答した。「自分に自信があるか」を尋ねた設問では「そう思う」という回答が居場所に来る前の29・1%から37・1%に伸びるなど、自己肯定感の高まりも見られた。 続きを読む “居場所利用の子、自己肯定感上昇 内閣府 沖縄貧困対策で調査”

子供の学力、本・新聞や生活習慣で親の収入差を克服も

子供の学力、本・新聞や生活習慣で親の収入差を克服も
(日経新聞 2018/6/27)

 文部科学省が2017年春の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を分析したところ、日ごろから本や新聞に親しんだり、規則正しい生活を促したりしている家庭の子供は、親の収入や学歴が高くなくても好成績の傾向があることがわかった。家庭環境による子供の学力格差が指摘されるなか、取り組み次第で不利を克服できる可能性があるという。(続く)

続きは↓↓
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32292170X20C18A6CR8000/

厚生労働省「生活保護受給世帯出身の大学生等の生活実態の調査・研究」委託事業の結果を公表します

1 調査研究の目的
生活保護世帯出身の大学生等の進学に関する状況や現在の生活状況を調査・研究することにより、生活保護世帯の子供の大学等への進学を含めた自立支援を検討する上で、必要な基礎資料を得ることを目的とする。

2 調査対象者
生活保護世帯出身で、平成29年4月1日時点で、大学・短期大学・専修学校・各種学校に在籍している者のうち、生活保護世帯と同居している者
【調査対象者数 4,445件(うち回収数 2,025件)】

3 委託事業者
 株式会社インテージリサーチ

<調査・研究結果のポイント>
◆進学までの状況

・生活保護世帯出身の大学生等の約60%が、高校2年生までに大学等への進学を考え始めている。
・主な進路相談者については、親が約65%と最も多く、次いで、学校の先生が約42%
・塾や予備校、通信教育を利用して、受験勉強した生徒は約11%

◆進学後の生活状況
・生活保護世帯出身の大学生等は、JASSO調査と比べて収入に占める奨学金とアルバイト収入の割合が高い。
・出身者の奨学金を利用している割合(約87%)は、JASSO調査(約49%)と比べて高い。 続きを読む “厚生労働省「生活保護受給世帯出身の大学生等の生活実態の調査・研究」委託事業の結果を公表します”

思っているよりも「給付型奨学金」利用は一般的?!

思っているよりも「給付型奨学金」利用は一般的?!
(ベネッセ教育情報サイト 2018.6.5)

 独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の2016(平成28)年度「学生生活調査」によると、同機構など何らかの奨学金を受給している大学生(昼間部)の割合は48.9%で、約2人に1人の割合で奨学金を受給しています。同調査による家庭年収区分別奨学金受給者の割合(大学(昼間部))は、年収500万円~800万円未満の家庭が3割以上を占めています。JASSOでは、2018(平成30)年度から給付型奨学金制度が本格導入されました。これまで貸与型奨学金のみだったことを考えると大きな一歩ではありますが、中所得層の家庭の救済にはなりません。

◆「予約型の給付奨学金制度」とは

 「予約型の給付奨学金制度」は、各大学が独自で実施している給付型奨学金の中でも、新入生を対象にした、受験前あるいは入学手続き前に奨学金の給付が約束される奨学金制度です。実際に受給するにはもちろん入学試験に合格することが必要ですが、JASSOの給付型奨学金と比較して、家計基準が緩やかな場合が多いのでご紹介したいと思います。続く・・・

続き↓
http://benesse.jp/kyouiku/201806/20180605-1.html

貧困の子を救う「子ども食堂」が抱える課題 安心・安全な場所にするために必要なこと

貧困の子を救う「子ども食堂」が抱える課題
安心・安全な場所にするために必要なこと

(東洋経済/GARDEN編集部 2018年06月19日)

子どもの貧困問題を背景に、2012年ごろから注目を集めるようになった「こども食堂」。

農林水産省でも、「地域住民等による民間発の取組として無料または安価で栄養のある食事や温かな団らんを提供する」場として定義され、(1)「子供にとっての貴重な共食の機会の確保」し、(2)「地域コミュニティの中での子供の居場所を提供」できる等の意義も認められています(出典)。

現在は、「貧困家庭の子どもに無料か安価で食事を提供する」という本来の機能に加え、「地域の交流の場」としての機能を持つようになったこども食堂も増え、急激な広がりを見せています。 続きを読む “貧困の子を救う「子ども食堂」が抱える課題 安心・安全な場所にするために必要なこと”